大阪国際レポ(2)

大阪国際レポ(2)

29.4km地点の関門。
数十人で収容バスを待っていた。

後続の選手は歯を食いしばって、凄い気迫で飛び込んでくる。

みんな、それ相応の覚悟でこの大会に臨んでいることを知った。

体調不良で、とりあえず出場するようなレースではないのだ。
そんな安易な考えをした自分を悔いた。

程なくしてバスが3台到着する。

今日はリタイア組が多いらしく係員の方が
座席が足りるか確認していた。

バスに乗り、タオルと白湯をいただく。
久しぶりの温かい飲み物を口にすると少しほっとした。

バスは走り出し、次のポイントでまた選手を回収していく。

あと僅か数キロでゴールだったことを思うと
私なんかより無念さは大きいだろう。

私の隣に座った方は毛布にくるまって肩を震わせていた。
聞けば低体温症にかかり倒れてしまったとの事。

何年も出場しているベテランの方でも
こんな風にになってしまうなんて
本当にマラソンは大変なスポーツだと思い知る。

それからしばらくお話しをしていたが
疲労と倦怠で知らずのうちに眠りについていた。

長居に戻ってきた。

完走した選手たちとすれ違うと私はあっとなった。

肩に掛けているタオルは同じデザインではあるが色が違う。

華やかな赤色に対して持っているのは暗い紺色。

うーん、なんだか落第印を押されたみたいで
切ない。


私は大会の終わった競技場のトラックを覗いた。

数十分前まで賑わったであろう熱気は、どこにもなく
静まりかえって、ひっそりとしていた。

ゴール間近の大きな歓声を思い出して
またあの中を駆け抜けてみたいと思った。


誰もいなくなったバックストレートを見つめる。

この場所は変わらない。

そう思ったら少しだけ安心した。

また何度でも挑戦して帰って来れると信じたい。


～大会を振り返って～


今回ほど自己管理能力の無さに
落ち込んだことはありません。。。

でも皆さまが言ってくださったように
この経験は私とって必要な過程だったのかもしれません。

生活や練習を見直して再スタートです。

いろいろと改善策を取り入れて、故障しない脚づくりをモットーに
自分のベストコンディションを目指します。

いつも変わらぬご声援をありがとうございます。
また頑張っていきたいと思います。

最後までお付き合いくださいまして
ありがとうございました。


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